というお声をよく耳にします。
更年期障害には漢方薬は効かないのか?
実際は更年期のお悩みには漢方はとても効果的です。
ホルモン剤のような副作用の心配も少なく、正しく飲めばよく効きます。
病院の漢方が効かないから漢方薬局へ来られるのならいいのですが、漢方薬自体あまり効果がないと思われるのはとても悲しいことです。
今回は更年期の漢方が効かないと言われる理由について説明します。
病院から更年期で処方される漢方、世間で言われている更年期の漢方とは
加味逍遙散、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散の3つ。
まず、ひとつずつ処方について説明していきます。
加味逍遙散
ストレスを和らげてストレスによって発生した熱を冷まします。
なのでイライラやストレスによるほてりには効果があります。
それは更年期だけではなく、通常のストレスやPMSなどにも効きます。
ただ更年期の症状には少し力不足です。
桂枝茯苓丸
血流をよくします。
手足の先が冷えて上がのぼせる、という血流の悪さが原因のほてりには効果がありますが、体を温める生薬も入っているので、飲んでから返ってほてりがきつくなったという方もいらっしゃいます。
とくに更年期は関係ありません。
当帰芍薬散
正直なぜこれが更年期に使われるのか理由がわかりません。
当帰芍薬散は体の中に偏在した血を全身に広げ胃腸を強くする漢方です。
更年期の悩みにはそんなに効果はないですしもっと適した漢方薬があります。
以上3つの漢方は、漢方でいう「標治」つまり表面の症状だけに対処する漢方なので、「本治」と呼ばれる本質を改善する治療にはなっておらず、あまり効かなかったり人によっては症状が悪化することもあります。
更年期の本質は腎陰虚なので、腎陰を補う漢方をベースにして、症状に応じて適宜他の漢方を併せて治療するのが正しい治療です。
ですので上記の3つの漢方を飲んであまり効果がないのも当然です。
なぜこんなに間違った治療法が蔓延してるのかは謎です。
メーカーさんが漢方のことを知らない先生に、漢方薬を使いやすいように簡略化して説明したという話もありますし、マスコミ中心に間違った情報が広がったのかもしれません。
更年期のお悩みには漢方薬は正しく使えばとても効果的です。
漢方の併せ方や量は難しいのでお近くの漢方の先生に相談されるといいと思います。

執筆者
井上 貴文
薬剤師、国際中医師、統合医療生殖学会学術理事
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
TOP