


春は「肝」の季節と言われ、暖かくなり植物が芽生え、体の陽気が高まってきます。
それとともに心身の働きも活発になりますが、自律神経が過剰に働きすぎるとバランスが乱れ、自律神経の症状が現れやすくなります。
今年は気温が上がったり下がったりの差がとても激しく、初夏のように暖かくなったと思ったら寒波が繰り返し来たりと、寒暖差の激しい厳しい春でした。
そして今はもう初夏のような陽気。
体も心もついていけず、体力、とくに「心」の消耗した方がとても多い気がします。
漢方相談で来られている方にも、
色んなことが不安に感じる
落ち込みがひどく時に涙が出る
やる気がでない
怖い夢、不快な夢を見る
などといった症状を訴える方が多いです。
春は入学、卒業、転勤など環境の変化が大きい季節で、そのストレスによって「心」が消耗しやすいですが、米不足、食料品の高騰、ガソリンの価格上昇など社会不安も、「心」をより消耗させていると思います。
弱った「心」を回復させるには帰脾湯などの心血を補う漢方がおすすめです。
ストレスを和らげる柴胡剤なども併用するとより効果的です。
「心」の消耗が激しい方は、心血の原材料に属する健康食品などを併用するとよいでしょう。
生活面では
レバー、鶏肉、鶏卵を食べる
人参、小松菜、ほうれん草など緑黄色野菜を摂る
早く寝て十分な睡眠時間を確保する
過度な飲酒を控える
緑の中を散歩する
といったことを気を付けてみて下さい。
執筆者
井上 貴文
薬剤師、国際中医師、統合医療生殖学会学術理事
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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