この年代は空気の乾燥や花粉の影響などで、身体の色々な部分(皮膚のかゆみ、口内の乾燥、ドライアイ、空咳、膣の乾燥)が乾燥する症状が起こりやすくなります。
特に更年期以降の年代の方は女性ホルモン(エストロゲン)の減少、東洋医学的にいうと体が陰虚に傾き、季節に関係なく体の色々な部分が乾燥し、不快な症状が出る人が多くなってきます。
不快な症状を和らげ、毎日を快適に過ごす方法と対策についてお伝えしていきます。
皮膚の乾燥 かゆみ、乾燥、湿疹、今まで大丈夫だった衣服でも刺激を感じる
目の乾燥 ごろごろする、疲れやすくなる
口内、喉の乾燥 舌がピリピリする、いやな味がする、唇がカサカサする、鼻の粘膜の乾燥、からぜき、のどのイガイガしいつものど飴をなめる
膣の乾燥 ヒリヒリした痛み、性交痛、かぶれやすくなった
また、陰虚の方は手のひら、足の裏の火照り、体の熱感、腰のだるさ、耳鳴り、寝汗喉が渇きやすい、便が硬い、などの症状もともにでやすくなっています。
舌の色が赤く苔は少ないかほとんどないことが多いです。
乾燥するからと言ってむやみに水分を摂っても、体が水分を保持できないのでお勧めできません。水分はこまめに適度に摂りながら、睡眠をしっかり確保する、生活習慣に気を付けたり、食事の内容に気を付ける方が乾燥には良いです。
おすすめ食材 豆腐、豆乳、レンコン、山芋、長芋、黒豆、人参、ほうれん草、冬瓜、トマト、きゅうり、はちみつ、ゆり根、ごま、ナッツ類など
〇辛い食べ物は熱を生み皮膚の乾燥、かゆみが悪化します。
〇夜12時までには眠りましょう。(体の陰を養います)
〇サウナなどで大量に汗をかくのは控えましょう。
〇スマートフォンなどの使い過ぎで目を酷使しないようにしましょう。特に寝る前はやめましょう。
漢方では補陰、補腎の生薬
亀板、地黄、山薬、山茱萸、麦門冬、天門冬、五味子、人参など
を配合した漢方薬を使います。
甘露飲、知柏地黄丸、杞菊地黄丸、味麦地黄丸、滋陰降火湯、麦門冬湯、四物湯、温清飲、当帰飲子、生脈散など
20代、30代のお肌の状態を取り戻すことは難しくても、生活習慣や漢方をうまく生かすことで、潤いを保ち不快な症状を防ぐことは可能です。
執筆者
井上 昌子
薬剤師、国際中医師、アロマセラピスト
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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