漢方薬局では毎日たくさんの方が子宝の相談に来られます。
はじめての方には問診票を記入して頂くのですが、そこに生活習慣を書く項目があります。
問診票を拝見すると色々気にかけていらっしゃることがわかります。
中でもここ1~2年で一番多いのが、カフェインの量を皆さん気をつけておられます。
コーヒーが好きな方はカフェインレスコーヒーにしたり、
緑茶をやめてノンカフェインのルイボスティーにしたりと皆さん頑張っておられます。
でも実はカフェイン量はほどほどであればあまり子作りには影響しません。
米国生殖医学会では、妊娠前のカフェイン摂取量は1日100mg~200mgまでとの指針を示しています。
ドリップコーヒーであれば1~2杯分の量になります。
カフェインが体外受精に与える影響について調査した疫学(統計)研究5論文のうち
1論文だけが体外受精の出産率低下を示していますが、
他の論文からはそのような結果は出ていませんでした。
カフェインにはリラックス効果があると言われています。
コーヒーが好きなのであれば我慢してストレスを感じるよりも、
適度に飲まれて気分良く過ごされた方が妊娠には近道であると私は考えます。
そのため漢方薬局柚花香房では「コーヒーは1日2杯くらいまでならいいですよ」とお伝えしています。
カフェインが多量に含まれている玉露を濃い目で飲むのでなければお茶も普通に飲まれてよいと思います。
一方、問診票を見ると意外と軽視されているのが睡眠。
寝るのが1時だったり、毎日5~6時間しか寝ていなかったり。
睡眠が良くないと、妊娠力をつかさどる「腎」の機能が低下したり、
体のエネルギーである「気」が回復されません。
私の経験上、体外受精の移植の際に寝るのが1時を回っている方は、
卵や子宮の状態が良くても妊娠に至らない場合が多いです。
移植期間に会社の繁忙期と重なって帰宅が遅い場合などは、
「スーパーでお惣菜やお弁当買ってもいいからとにかく睡眠時間を確保して下さい」とお伝えしています。
食習慣も大切ですが、一番大切なのは何をおいても睡眠です。
0時までに就寝し7時間以上寝ること、可能であれば22時就寝がベストです。
カフェインレスよりまず睡眠。
コーヒー飲んでも大丈夫なので早く寝てかわいい赤ちゃんを授かりましょう。
貴文
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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