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小柴胡湯の長期連用

 

 

 

昨日ブログに漢方薬を効果効能だけで選ぶ危険性について書きましたが

アップしたその日に、まるでブログを読まれたかのような方が来局されました。

年配の男性が、教えてほしいと来られたのですが、持ってこられたのが小柴胡湯。

なんでも肝機能の数値が悪かったため5年前に医院さんで処方され

それ以来ずっと小柴胡湯を飲み続けておられるそうです。

先生に聞いても納得のいく説明が返ってこないのでこちらに聞きにこられたとのこと。

小柴胡湯以外にも色々疾患があり一日に20錠以上のお薬を飲まれていて、

最近何をしても体が全く温かくならないとおっしゃられていました。

 

小柴胡湯といえば1990年代に間質性肺炎の副作用が問題となり、インターフェロンとの併用が禁忌となりました。

医療用の漢方メーカーさんが肝炎には小柴胡湯ということで大々的に展開され、

体質や体の状態に関係なく病院で漫然と処方されるようになりました。

全国の病院で処方され続けた結果、間質性肺炎の副作用が報告されました。

小柴胡湯と間質性肺炎の因果関係、副作用の原因についてははっきりとは解明されていませんが

体の状態を東洋医学的に診ることなく漢方薬を使用すれば、

このようなことが起こっても不思議ではありません。

小柴胡湯は少陽病(半表半裏)に用いる漢方薬で風邪や肝臓、胆嚢系の疾患に用いられますが

単剤で長期間服用することはほとんどありません。

人参や柴胡が入っているので高血圧の方には使いにくいですし、

黄芩は熱を冷ます作用があるので長期間の連用は体の中を冷やしてしまうことがあります。

このような投薬が今も行われていることに正直びっくりしました。

正しく飲めばよく効く漢方薬ですが、飲み方を間違えると毒になることもあります。

漢方だけでなく、サプリメントや食べ物にも同じことが言えます。

自分の体に合ったものを摂ることが大切ですね。

 

 

 

 

 

 

貴文

 

 

 

 

 

 

漢方薬局|大阪|柚花香房

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