逆流性食道炎は近年増加傾向にあります。
一説では人口の30~40%が罹患しているのではないかと言われています。
とくにここ数年逆流性食道炎と診断される方がとても増えている気がします。
まず逆流性食道炎について簡単に説明します。
胃と食道の間には逆流を防止するしくみがあり、食道と胃の間にある下部食道括約筋などが、
胃の中の食べ物が食道に逆流しないよう弁のような働きをしています。
しかし何らかの原因でこの逆流を防ぐ機能が低下すると胃酸が逆流しやすくなります。
治療としては胃酸を強く抑えるプロトンポンプ阻害剤(PPI)が第一選択薬になります。
しかしこのPPIは胃酸を抑えるだけで逆流を防ぐものではないので、
根本的な改善ではなく薬をやめるとすぐに再発してしまうこともあります。
またPPIは胃酸の分泌を1日中強く抑えているため、
長期連用することで消化機能が低下する傾向もみられます。
胸やけなどの症状は抑えられるけれども、かえって食欲が低下してしまうことがあります。
漢方では逆流性食道炎を根本的に改善する方法をとります。
東洋医学で考えると、本来下に降るはずの胃気が上逆し逆流が起こります。
油っぽい食事や甘いものの摂りすぎなど食べ物による原因もありますが
一番多いと思われるのがストレスです。
ストレスによって「肝」の疏泄がうまくいかなくなり気が上逆します。
そのため胃酸が逆流し胸やけや胃もたれ、げっぷなどの症状が起こります。
そこで気を降ろす漢方薬に、胃腸の機能を整える漢方、胃の湿を取り除く漢方、
ストレスを和らげる漢方などを適宜配合すると比較的早く改善します。
逆流性食道炎でお困りの方がいらっしゃいましたらぜひご相談下さい。
貴文
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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