一昨日の新聞やニュースで妊産婦自殺のことが上がっていました。
政府は、産後うつなどによる妊産婦自殺の対策に本格的に乗り出し、
現在見直し中の「自殺総合対策大綱」に妊産婦の支援を新たに盛り込み、実態把握も進めるそうです。
(2月16日読売新聞夕刊抜粋)
新聞の記事よると、妊産婦の女性の自殺の中で産後うつの占める割合が大きいそうです。
出産という喜びに満ちあふれた出来事のあと命を絶ってしまうということは非常に悲しいことです。
漢方薬局柚花香房でも産後うつの相談をおうかがいすることがあります。
なぜ産後うつが起こるのか?
私なりに感じたことを書きますと
うつになりやすい体の状態の方が増え、うつになりやすい環境が増えていることが考えられます。
うつになりやすい体についてですが
まず産後の状態は気と血が不足した状態です。
とりわけ血が不足するとうつになりやすい状態になります。
まず出産時の出血で血を失います。
その後、血を原料として作られる母乳により血を常時減らし、
また睡眠不足、栄養不足による血の回復がうまくいかない状況が続き、
出産後1~2年くらいは産婦の体はとても血が不足した状態になると考えられます。
中国の風習では産後1か月は産婦は体を休め、家族・親戚が代わりに家事や赤ちゃんのお世話をします。
また、血分の豊富な薬膳スープを産婦に飲ませ減少した体の血を回復させます。
ところが日本では産後フォローも少ない上、体力の落ちた産婦が一人で赤ちゃんのお世話をし家事もし、
自分の休養や食事は二の次三の次になっています。
食事などパンかじって終わりという方も多いのではないでしょうか。
それではなかなか体は回復しないと思います。
また、晩婚化から出産年齢が高くなると、体力の回復も遅くなります。
うつになりや環境面では、近年の核家族化のためご家族のフォローが少なく、
まさに一人で子育てをし家事をし、睡眠も満足にとれないので精神的にも不安定。
旦那さんの帰りも遅く子育ての悩みを相談する話相手もなく、
気が付いたら壁に話しかけているなんて話も耳にします。
産後、かわいいはずの赤ちゃんの泣き声もだんだん不安でしかなくなってきます。
産後弱った体に、負担のかかる環境。まさにうつになりやすい状態だと思います。
ではどうすれば産後のうつを予防できるのか、次回のブログに続きます。
貴文
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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