3月はほんと雨が多かったですね。
まるで梅雨のようでした。
そして雨が続いた今年の3月は、うつっぽくなったり、落ち込んだりやる気が出ないという症状が出ている方がたくさんいらっしゃいました。
雨が続くと湿度が高くなります。
そうすると体に余分な水が溜まっている方は体が重く感じやすく、だるく気分的にもふさぎがちになります。
日本は四方を海に囲まれているため体に水が溜まりやすく、近年は水分の摂りすぎや甘いものの過剰摂取で体に湿(余分な水)が溜まっている方が多いです。
そのため湿度が高くなると心身ともに落ち込んでしまいます。
特に寒い時期の湿は寒湿となり体から抜けにくいです。
雨が続くことで、高気圧から低気圧にたびたび変化し、自律神経が乱れてしまいます。
太陽の出ている時間帯は交感神経が優位に働きやすいですが、雨が続くと低気圧の時間が長くなり副交感神経が優位に働いてしまうため、眠気やだるさを感じやすくなります。
東洋医学的に言えば気の流れが滞っている状態です。
エネルギーがちゃんと循環せず体の隅々が満たされていないため、だるく感じたりやる気がなくなったりします。
気が満たされていないため気が足らずうつっぽくなったりします。
日々の環境でストレスを感じている場合に気圧の変化を感じやすくなります。
雨が続くと日光を浴びる時間が少なくなりセロトニンが作られにくくなります。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、リラックス、安心感、幸福感などをもたらします。
セロトニンが減ることで気分が落ち込んでネガティブになりやすく、気分が落ち込んだりふさぎ込みやすくなります。
東洋医学的にいうと太陽が出ている時間は「陰陽」の「陽」に分類され、「陽」の気が活発になり、明るく活動的になります。
そのため太陽に当たる時間が減少すると活動的な「陽」の気は減っていきます。
セロトニンということをもう少し掘り下げてみると、セロトニンの約95%が腸に存在すると言われています。
東洋医学では腸は「脾」という臓器にあたり、「脾」は湿に弱いため、雨が続くと弱ってきます。
食べ物をエネルギーに変える臓器でもあるため、「脾」が弱るとエネルギーは生み出せないし、セロトニンも余計に足りなくということが起こります。
①晴れた時間帯はできるだけ外に出て日の光を浴びましょう。
②体を動かして気の巡りを良くしましょう。
③早寝早起きし、陰陽のバランスを乱さないようにしましょう。
④冷たいものの飲みすぎや甘いものの摂りすぎに気をつけましょう。
気をつけていてもなかなか改善しない時は漢方が効果的です。
気の巡りを良くする漢方や水分代謝を良くする漢方などを使います。
つらい時は無理せずご相談下さいね。
執筆者
井上 貴文
薬剤師、国際中医師、統合医療生殖学会学術理事
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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