


不妊漢方治療Q&A31
Q.連続して採卵を行っていますがうまくいきません。
A.続けすぎず休みの期間を設けることが大切です。
体外受精で採卵を続けていてもなかなか卵胞が育たなかったり、採卵できても受精しなかったり成長が途中で止まったりと、採卵がうまくいかないとのご相談がよくあります。
漢方を服用して体の状態を上げ卵子の質をよくしていくことはいいのですが、それとともに連続で採卵しすぎないことも大切です。
採卵方法にもよりますが内服の排卵誘発剤に加え、注射剤など種類が多くなったり回数が増えるとそれだけ体に負担がかかります。
PPOS法など黄体ホルモンが加わった採卵方法なども体に負担がかかります。
高刺激で採卵してもホルモン剤を抜いた休みの周期があると体も回復するのですが、連続の採卵が続くと負担がかかる上に回復ができず、子宮、卵巣が疲弊していきます。
そうすると採卵にチャレンジしてもだんだん結果は悪くなっていきますし、ひどい場合は不正出血が起こるようになります。
薬に強い方弱い方によって個人差がありますが、採卵を続けていい結果が出ない時は、一度休みの周期を作ってみて下さい。
その場合、ドクターによっては卵巣を休ませると言ってピルを処方されることがありますが、ホルモン剤によって体が弱っているのでそこにホルモン剤を飲むことは逆効果です。
完全にホルモン剤を抜く期間を作りましょう。
体も回復してきますし、気持ちとしてもリラックスでき採卵にいい効果が出ると思います。
不妊治療において、いわゆる名医と呼ばれるような先生がいらっしゃるクリニックさんは、お休みの周期も組み込まれたりしています。
年齢を考えて焦る気持ちもわかりますが、休み休み治療をされている方のほうがうまくいっている印象があります。
※質問に対する回答はあくまでも私の個人的な考え方で、
不妊治療専門クリニックのドクターや他の漢方の先生とは見解が異なる部分もあるかと思います。
その辺を踏まえご参考までにお読みください。
執筆者
井上 貴文
薬剤師、国際中医師、統合医療生殖学会学術理事
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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