不妊漢方治療Q&A15
Q.不妊治療のクリニックでは問題ないと言われますが授かりません。
どうすればよいでしょうか?
A.東洋医学的には問題がある場合がほとんどです。
今回のような質問はよくおうかがいします。
問題があるのに妊娠しない、
それはまだ妊娠していないだけの場合もありますが
それ以外では何らかの原因があると考えるのが賢明だと思います。
問題がないと言われたという奥様を診させていただいた場合、
9割ほどの方が、なんらかの妊娠しにくい弱点をお持ちです。
西洋医学的に問題がないというのは
◇まずホルモン値が正常値の範囲内であること
LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、E2(エストラジオール)、P4(プロゲステロン)、
PRL(プロラクチン)、AMH(抗ミュラー管ホルモン)、TSH(甲状腺刺激ホルモン)など
◇卵管が通っていること
◇排卵していること
◇子宮筋腫や子宮内膜症がないこと、あっても妊娠を邪魔しない程度だということです。
上記の部分がクリアできていれば問題がないとされます。
東洋医学的に考えると、妊娠を邪魔している冷えや瘀血(血流の悪いこと)などは数値に表れませんし
不妊症の中で主要な原因のひとつであるストレスなども西洋医学的には表せません。
「腎」(妊娠力)の低下などもFSHやP4、AMHに表れる場合もありますが、
ホルモン値は正常値だけど弱っていることもあります。
それらを漢方で改善することで体が変わり妊娠される例はよくあります。
問題がないけど妊娠しない、
何かしらの原因が隠れている場合が多いので
一度見方を変えて東洋医学で診てもらうのもよいと思います。
※質問に対する回答はあくまでも私の個人的な考え方で、
不妊治療専門クリニックのドクターや他の漢方の先生とは見解が異なる部分もあるかと思います。
その辺を踏まえご参考までにお読みください。
執筆者
井上 貴文
薬剤師、国際中医師、統合医療生殖学会学術理事
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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