「妊娠の漢方相談希望です。検査値も異常なくどこも悪くはないのですが・・・」
という相談の電話が頻繁にかかってきます。
よく伺ってみると、みなさん不妊治療クリニックに先生に
「どこも悪いところはないです」と言われたとのこと。
でもどこも悪くないのに、色んな治療をしてもなかなか授からないようです。
実際相談に来られると、悪いところ(妊娠しない原因)がたくさん見られるケースがほとんどです。
先生が見逃したのか?そうではありません。
西洋医学的に問題、異常がないだけで東洋医学では問題のある場合が多いのです。
東洋医学では体全体を診るのに対し、西洋医学は器官、部位ごとにしか診ません。
ホルモンの値は正常で、卵管は通っていて、排卵もしっかりしている。
子宮内もきれいであれば西洋医学的には異常はないのかもしれません。
しかし、東洋医学的に体のバランスが崩れている場合、それはしっかりとした不妊の原因です。
少し前に相談に来られたAさんは、西洋医学ではホルモンの数値は全て正常。
周期も28日で体温も問題なし、赤血球やヘモグロビンも正常でした。
なのに妊娠に至らず、こちらに相談に来られたところ、
腎虚(妊娠力の低下)と強めの血虚(血の不足)が見られました。
そこで体に合った漢方をお渡ししたところ、3か月で自然妊娠。
西洋医学では貧血の診断が出ませんでしたが、東洋医学を用いて弁証すればしっかりとした血の不足。
単に検査数値だけではなく、体全体の血の分布を診ているための違いです。
西洋医学、東洋医学、それぞれにすぐれたところがあります。
西洋医学でうまくいかない場合、東洋医学を取り入れてみるとよいと思います。
ちなみに、お医者さんで当帰芍薬散、柴苓湯などをもらっていて
漢方も取り入れていると思われている方がいらっしゃいますが、
あれは漢方薬を西洋医学的に使っているだけで正しい東洋医学ではありません。
大事なことは弁証、つまり自分の体の状態がどうなっているかを見極めることです。
貴文
漢方薬局 柚花香房
大阪府吹田市山田西3丁目57番20号ピアパレス王子101
問い合わせ:06-6816-9677
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